塗装工の仕事内容と年収497万円|きつい場面と未経験の始め方

塗装工は、外壁、屋根、鉄部、木部などを塗り、建物の見た目と保護機能の両方を担う仕事です。公的統計では仕上げ系の職種のなかで最も賃金が高く、平均年齢も18職種で最も若い層にあたります。

この記事では、1日の作業の流れ、公的統計で見た年収、きつい場面、独立しやすいと言われる理由、未経験から始める場合の求人の選び方を整理します。

塗装工の仕事内容

塗装工の仕事は、塗る前の準備で仕上がりが大きく変わります。朝は現場の天候、下地の状態、作業範囲、近隣への配慮、足場や養生の状態を確認し、その日の工程を決めます。

午前は高圧洗浄、ケレン、ひび割れ補修、養生、下塗りなどを進めます。未経験者は、養生や材料運び、道具の洗浄、現場清掃などから始めることが多く、塗料の種類や乾燥時間、刷毛やローラーの使い方を少しずつ覚えます。

午後は中塗り、上塗り、細部のタッチアップ、塗り残しやムラの確認を行います。外壁や屋根だけでなく、鉄部、木部、防水まわりなど、塗る対象によって材料も手順も変わるため、丁寧な確認が欠かせません。

塗装は「塗れば終わり」ではありません。作業時間の多くは洗浄・ケレン・養生といった下地処理で、ここを省くと数年で剥がれます。地道な準備を軽く見ない人ほど伸びる仕事です。

塗装工の年収を公的データで見る

建築塗装工は、仕上げ系の職種のなかでは賃金が高めに出ています。

job tag による公的統計(2026年7月26日時点)
項目
賃金(年収)497.7万円
就業者数232,980人
労働時間(月)165時間
平均年齢41.6歳
時給換算2,317円

出典: 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)。就業者数は令和2年国勢調査、賃金・労働時間・平均年齢は令和7年賃金構造基本統計調査を job tag が加工したもので、2026年7月26日に取得しました。

仕上げ系のなかでの位置

仕上げ系職種の賃金比較(job tag、2026年7月26日時点)
職種賃金(年収)就業者数時給換算
建築塗装工497.7万円232,980人2,317円
大工485.5万円297,900人2,175円
左官・内装工・防水工・サッシ取付466.9万円2,161円
建築板金454.2万円73,170人2,091円

左官・内装工・防水工・サッシ取付は、job tag 上で同一の職業分類にまとめて集計されています。

建築塗装工の497.7万円は、左官・内装工・防水工がまとめられている466.9万円のグループより30.8万円高く、仕上げ系のなかでは上位です。時給換算2,317円もこのグループの2,161円を上回ります。建築塗装工が独立した職業分類として集計されている点も、職種としての規模を示しています。

就業者数232,980人は、大工(297,900人)に次ぐ規模です。平均年齢41.6歳は18職種のなかで最も若いグループにあたり、規模が大きく年齢層も若いという、未経験から入る側にとっては条件のよい組み合わせになっています。

なお、この497.7万円は見習いからベテランまでを平均した値です。未経験1年目の額ではありません。初年度の条件は応募先の求人票で確認してください。

他の職種も含めた一覧で比べたい人は、18職種の年収・就業者数を公的データで比較もあわせてご覧ください。

塗装工のやりがい

塗装工のやりがいは、見た目の変化がはっきり分かることです。古く見えた建物がきれいになったり、色で印象が変わったりするため、仕事の成果を実感しやすい職種です。お客様から完成後の反応をもらいやすい点も魅力です。

防水工のように完成後に見えなくなる仕事と違い、自分の仕事が残り、評価が返ってくるのがこの職種の特徴です。

塗装工のきつい場面

塗装工に向いてる人・向いてない人

向いてる人

向いてない人

塗装工が独立しやすいと言われる理由

塗装は一人親方や小規模な塗装店として独立する人が比較的多い職種です。理由として次の点が挙げられます。

一方で、独立には営業・見積・近隣対応・保証といった施工以外の能力も必要になります。求人を選ぶ段階で「独立支援があるか」を確認しておくと、将来の選択肢を残しやすくなります。

未経験から塗装工になるには

未経験から塗装工を目指すなら、住宅塗装、建築塗装、防水、工場塗装など、会社が扱う分野を確認しましょう。外壁中心か、屋根や防水も扱うか、元請けに近い仕事か下請け中心かで働き方が変わります。

求人では次の点を確認してください。

塗装は仕上がりが目に見えるため、いきなり速さだけを求められる職場より、なぜその手順が必要なのかを教えてくれる会社のほうが上達しやすいです。

面接では「未経験者は最初にどの作業を担当しますか」「雨の日はどんな仕事になりますか」「資格や独立支援はありますか」と聞くと、自分に合う働き方か判断しやすくなります。

塗装工と迷いやすい職種

防水工

ウレタン防水は塗る作業が中心で、塗装経験者が入りやすい工法です。ただし完成後は防水層が見えなくなります。防水工の仕事内容と年収で解説しています。

左官職人

手作業で壁や床を仕上げる点が共通します。就業者数59,890人と規模は小さめです。左官の仕事内容と年収を参照してください。

内装・クロス

屋外より室内の仕上げに関わりたい人は、内装・クロス職人も検討できます。

よくある質問

塗装工の年収はいくらですか?

厚生労働省 job tag の建築塗装工の賃金は497.7万円です。左官・内装工・防水工がまとめられている466.9万円のグループより30.8万円高く、仕上げ系のなかでは上位にあたります。ただし見習いからベテランまでを含む平均値で、未経験1年目の額ではありません。

塗装工の仕事内容は何ですか?

外壁、屋根、鉄部、木部などを塗り、建物の見た目と保護機能を担う仕事です。高圧洗浄、ケレン、ひび割れ補修、養生といった下地処理から始まり、下塗り・中塗り・上塗りと進めます。作業時間の多くは下地処理で、ここを省くと数年で剥がれます。

塗装工のきつい場面はどこですか?

屋外での暑さ寒さ、塗料や薄め液のにおい、洗浄やケレンでの汚れ、足場での高所作業、天候による工程変更が挙げられます。特ににおいと高所は、苦手だと続けるのが難しい要素です。

塗装工は独立しやすいですか?

重機を使う職種に比べて初期の道具が少なく済むこと、住宅の外壁・屋根塗装は個人宅から直接受注できる市場があること、技術差が仕上がりに表れやすいことから、一人親方や小規模な塗装店として独立する人は比較的多い職種です。ただし営業、見積、近隣対応、保証といった施工以外の能力も必要になります。

塗装工は未経験からでも目指せますか?

目指せます。養生や材料運び、道具の洗浄、現場清掃から始め、塗料の種類や乾燥時間、刷毛やローラーの使い方を覚えていく流れが一般的です。就業者数232,980人と規模が大きく、平均年齢41.6歳は18職種で最も若い層のため、未経験から入る条件は比較的よい職種です。

塗装と防水はどちらが合いやすいですか?

色や仕上がりの見た目に関心が強いなら塗装、雨漏り対策や建物を守る機能に興味があるなら防水が候補です。塗装は完成後も自分の仕事が見えますが、防水は完成すると防水層が隠れます。評価のされ方が違う点が選ぶ基準になります。

参考にした公的情報

仕事内容や資格制度は変更されることがあります。応募や受験を具体的に進める前に、公式サイトの最新情報も確認してください。

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まとめ

塗装工は、建物の見た目と保護機能の両方を担う仕事です。賃金497.7万円は仕上げ系で最も高く、就業者数232,980人・平均年齢41.6歳という規模と若さは、未経験から入る側にとって条件のよい組み合わせです。

一方で、においと高所は向き不向きがはっきり分かれる要素です。また作業時間の多くは下地処理で、「塗る」時間はその一部にすぎません。

独立を視野に入れやすい職種でもあるため、求人選びの段階で独立支援の有無を確認しておくと選択肢が広がります。